お茶の種類

お茶の種類

覆下

被覆資材を使って、直射日光を遮ることで、渋み成分であるカテキンへの変化を制限し、旨味成分であるテアニンを茶葉にたくさん含ませる製法。

露地

直射日光を遮らず、自然のままに茶の芽を育てる製法。これにより香りのよい煎茶ができ、渋みと旨味のバランスが良くなる。

荒茶

茶生産者が作って出荷するお茶の形態ことで、製茶された状態のままのお茶を荒茶といいます。仕上加工していないお茶。

仕上加工(一次)

荒茶には、古い葉、硬い葉、茎茶、粉茶などが、茶摘みの時に一緒に入ってしまいます。それらを分離して仕上茶と出物になります。

仕上茶

仕上茶は、葉の部分が中心となるため、荒茶における仕上茶の割合は8割程度あり、合組と火入れでさらに好みのお茶に仕上がります。本茶とも言う。

出物

荒茶の2割程度を占めるこの茶は、その形状や茶のどの部分かで、呼び名が異なります。茎茶、粉茶、川柳、芽茶、真粉、泥粉、ヒゲ、団子など

仕上加工(二次)

仕上茶や出物を中心に、さらに加工し、新たな茶にします。粉砕、焙煎、合組による加工を行い、仕上げられます。

各茶種の説明文について

『 』の説明は、(公社)日本茶業中央会の緑茶の表示基準の緑茶の名称及び定義から抜粋、< >の説明は、(公社)京都府茶業会議所が追記したものです。

碾茶

碾茶の荒茶 碾茶の荒茶

碾茶の荒茶

『摘採期前に棚施設等を利用して茶園をよしず、コモ、寒冷紗などの被覆資材で 2~ 3 週間程度覆った「覆下茶園」から摘採した茶葉を蒸熱し、揉まないで碾茶炉等で乾燥させて製造したもの。』<生産者が製茶して、仕上加工していない状態の碾茶です。>

#覆下

#荒茶

碾茶の仕上茶 碾茶の仕上茶

碾茶の仕上茶

『摘採期前に棚施設等を利用して茶園をよしず、コモ、寒冷紗などの被覆資材で 2~ 3 週間程度覆った「覆下茶園」から摘採した茶葉を蒸熱し、揉まないで碾茶炉等で乾燥させて製造したもの。』<碾茶の荒茶を仕上加工して、粉砕加工する前の状態にした碾茶で仕立葉とも言います。>

#覆下

#仕上茶

#仕上加工(一次)

抹茶

抹茶 抹茶

抹茶

『碾茶(覆下栽培した茶葉を碾茶炉等で揉まずに乾燥したもの)を茶臼等で微粉末状に製造したもの』<伝統的な茶臼以外には、機械の進歩によりボールミルなどの粉砕機で微粉末にしたものも、抹茶としております>

#覆下

#仕上茶

#仕上加工(二次)

玉露

玉露の荒茶 玉露の荒茶

玉露の荒茶

『一番茶の新芽が伸び出した頃からよしず棚などにコモ、藁、寒冷紗などの被覆資材で20日程度覆って、ほぼ完全に日光を遮った茶園(「覆下園」)から摘採した茶葉を煎茶と同様に製造したもの』<生産者が製茶して、仕上加工していない状態の玉露です。>

#覆下

#荒茶

玉露の仕上茶 玉露の仕上茶

玉露の仕上茶

『一番茶の新芽が伸び出した頃からよしず棚などにコモ、藁、寒冷紗などの被覆資材で20日程度覆って、ほぼ完全に日光を遮った茶園(「覆下園」)から摘採した茶葉を煎茶と同様に製造したもの』<玉露の荒茶を仕上加工したお茶です。>

#覆下

#仕上茶

#仕上加工(一次)

かぶせ茶

かぶせ茶の荒茶 かぶせ茶の荒茶

かぶせ茶の荒茶

『摘採前7日程度藁や寒冷紗などの被覆資材で覆った茶園から摘採した茶葉を煎茶と同様に製造したもの』<生産者が製茶して、仕上加工していない状態のかぶせ茶です。冠せ茶という字も使われています。>

#覆下

#荒茶

かぶせ茶の仕上茶 かぶせ茶の仕上茶

かぶせ茶の仕上茶

『摘採前7日程度藁や寒冷紗などの被覆資材で覆った茶園から摘採した茶葉を煎茶と同様に製造したもの』<かぶせ茶の荒茶を仕上加工したお茶です。>

#覆下

#仕上茶

#仕上加工(一次)

煎茶

煎茶の荒茶 煎茶の荒茶

煎茶の荒茶

『茶葉を蒸熱、揉捻、乾燥して製造したもの』<生産者が製茶して、仕上加工していない状態の煎茶です。現在では煎茶の製造も多様化してきて、蒸熱の時間が長い状態で作られた煎茶を深蒸し煎茶と言います。また、摘採前の被覆期間(7日程度)がかぶせ茶より少なく、短期間の被覆をして作られる煎茶もあります。>

#露地

#荒茶

煎茶の仕上茶 煎茶の仕上茶

煎茶の仕上茶

『茶葉を蒸熱、揉捻、乾燥して製造したもの』<煎茶の荒茶を仕上加工したお茶です。>

#露地

#仕上茶

#仕上加工(一次)

煎茶の茎茶 煎茶の茎茶

煎茶の茎茶

『荒茶の仕上げ工程で木茎分離機などで選別された茶の茎や葉柄を多く含む茶をいう』<茎茶は、名称が他にもあり、折(オレ)、白折(シラオレ)、棒(ボウ)、骨(ホネ)、雁ヶ音(カリガネ)※が、よく使用されています。> ※雁ヶ音は玉露の茎茶のことを表す店舗もあります。

#露地

#出物

#仕上加工(一次)

煎茶の川柳 煎茶の川柳

煎茶の川柳

『新芽が伸びて硬くなった茶葉や古葉、茎などを原料として製造したもの及び茶期(一番茶、二番茶、三番茶など)との間に摘採した茶葉を製造したもの』<別名は、青柳(アオヤナギ)ともいう、ほうじ茶の原料茶としてよく使われるお茶です。>

#露地

#出物

#仕上加工(一次)

煎茶の粉茶 煎茶の粉茶

煎茶の粉茶

『仕上げ工程でふるい分けされた粉末状の茶をいう。荒粉、切断された葉を含む』<粉茶によっても、粉末の粒度や形状が異なり、仕上げ工程の現場でも、粒度等で選別されています。>

#露地

#出物

#仕上加工(一次)

玄米茶

玄米茶 玄米茶

玄米茶

『煎茶や番茶などに炒った米を加えたもの。』<玄米茶の原材料は、玄米ではなく、炒り米という名称になっています。また、前述の『 』内に記載してある番茶、出物を中心とする価格の安い品質のお茶をさしています。>

#露地

#出物

#仕上加工(二次)

ほうじ茶

ほうじ茶 ほうじ茶

ほうじ茶

『煎茶や番茶などを強い火で焙って製造したもの』<前述の『 』内に記載してある番茶は、出物を中心とする価格の安い品質のお茶をさしています。茎茶を焙じた雁ヶ音ほうじ茶と言う名称のほうじ茶もあります。>

#露地

#出物

#仕上加工(二次)

京番茶

京番茶 京番茶

京番茶

<古くから地域に根付いた番茶で、京都を中心に作られてきたお茶です。古くは、手摘みした後の碾茶や玉露の古葉※を使ってましたが、現在では、煎茶栽培の春や秋に行う整枝作業に出てくる原料を使って、蒸した後に天日で乾かし、強火で焙煎して作ります。最近は天日干しをおこなうところは少なくなりました。>
※古葉とは、前年の夏ごろから生えそろって、冬を越した硬い葉のこと

#露地

#荒茶

その他の緑茶

粉末茶 粉末茶

粉末茶

『茶を粉砕機等により粉末にしたもの。』<粉末にしたお茶のことを粉末茶と言いますが、碾茶を粉末にしたものは、抹茶となりますので、碾茶以外のお茶を粉末したものが、粉末茶といいます。>

#覆下

#露地

#荒茶

#仕上茶

#仕上加工(一次)

#出物

#仕上加工(二次)

インスタント茶 インスタント茶

インスタント茶

『緑茶から水溶性固形成分を抽出し、これを濃縮、乾燥し、粉末状又は粒状にしたもの』

#覆下

#露地

#荒茶

#仕上茶

#仕上加工(一次)

#出物

#仕上加工(二次)

緑茶以外のお茶

烏龍茶

烏龍茶(ウーロンチャ)は、茶葉を途中まで発酵させてから炒って発酵を止めたお茶(半発酵茶)、中国や台湾が主な産地です。

紅茶

紅茶(コウチャ)は、摘み取った茶葉を完全に発酵させたお茶(発酵茶)赤みがかかったオレンジ色で、香り高い風味が特徴です。