テキストメール(Vol.64)

バックナンバー 2017年10月号(Vol.64)テキストメール

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      宇治茶の郷メールマガジン10月号(Vol.64)
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こんにちは、宇治 茶太郎さん。

行楽シーズン到来です!ぜひ UJI-CHA Fairにお出かけください。

≪ 目次 ≫

… トピックス …………………………………………………………………………
 【1】宇治茶の郷づくり協議会が「京都創造者大賞」を受賞しました!
 【2】全国茶品評会で京都府の出品茶が
    農林水産大臣賞と産地賞を獲得しました!
 【3】「キッズ茶ムリエ検定」の参加者を募集しています!
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… 「お茶の京都博」特集……………………………………………………………
 ○メインシーズン到来☆注目のイベントが続々開催!
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
 ○第60回 橋本素子さん
  宇治茶と初期「茶の湯」(4)
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≪ 本文 ≫

★☆━ トピックス   ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━☆★
 
 【1】宇治茶の郷づくり協議会が「京都創造者大賞」を受賞しました!
 
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 9月15日(金)に、京都府立京都学・歴彩館において、
 「京都創造者大賞2017」の授賞式が行われ、
 宇治茶の郷づくり協議会が大賞を受賞しました!

 800年の歴史を持つ宇治茶の伝統を広く伝えるため、
 茶畑景観や茶摘み行事をはじめ、
 多くの関連文化資産を守るとともに、
 茶を楽しむ習いが世代を超えて広まるよう尽力してきた功績が
 称えられたものです。

 当日は、授賞式参加者等を対象に
 「宇治茶ムリエ講座」を開催するとともに、
 受賞者交流会(レセプション)で宇治茶の振る舞いを行いました☆

 ≪京都創造者大賞とは≫
 -京都府・京都市・京都商工会議所により、2007年に創設されました。
 -守るべきものを守りながら、創造性に溢れた活動を続け、
  京都ブランドのイメージアップや
  京都の都市格向上に貢献している活動を顕彰・発信するものです。
 -これまでの大賞受賞者は、
  瀬戸内寂聴さん、(財)祇園祭山鉾連合会、
  西陣織工業組合などです。



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 【2】全国茶品評会で京都府の出品茶が
    農林水産大臣賞と産地賞を獲得しました!
 
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 9月5日(火)から8日(金)までの4日間、
 長崎県で第71回全国茶品評会が行われました。

 京都府の出品茶が、かぶせ茶・てん茶の部門において1等を独占し、
 農林水産大臣賞、産地賞を獲得しました!

 なお、褒賞授与式は、11月11日(土)に長崎県佐世保市で行われます。

 ≪農林水産大臣賞受賞者≫
 【てん茶】菊岡 政次氏(城陽市)
 【かぶせ茶】(有)両丹いきいきファーム(綾部市)
 ≪産地賞≫
 【てん茶】第1位:城陽市、第2位:宇治市、第3位:久御山町
 【かぶせ茶】第1位:綾部市、第2位:福知山市、第3位:舞鶴市
 【玉露】第2位:京田辺市



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 【3】「キッズ茶ムリエ検定」の参加者を募集しています!
 
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 将来の宇治茶ファンを育てるため、
 小学3~6年生を対象に、
 子どもの頃からお茶に親しんでもらう「キッズ茶ムリエ」検定を
 実施しています!

 宇治茶の歴史などのペーパーテストや飲み分け検定により、
 宇治茶の物知り度を試すことができます☆

 ≪開催日時・会場・申込締切・定員≫
 11月18日(土)木津川市山城総合文化センター(アスピアやましろ)
        申込締切10月29日(日)/定員80名
 12月2日(土)宇治茶会館〔宇治市〕
        申込締切11月12日(日)/定員80名
 2018年1月20日(土)城陽市南部コミュニティセンター
           申込締切12月17日(日)/定員60名
 ※日時はいずれも13:30~16:00

 ☆申込方法など、詳しくは山城こみねっとホームページをご覧ください。
  http://kominet.net/



■」「お茶の京都博」特集
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 ○メインシーズン到来☆注目のイベントが続々開催!

 ≪センターイベント≫

 ◎宇治茶博@文化~「宇治茶」まつり~
  (10月21日(土)・22日(日)10:00~16:00
  宇治市内(塔の島、橘島、黄檗山萬福寺、周辺商店街ほか))

 様々な切り口の空間やもてなしを大規模に展開し、
 「新しいお茶する生活」を模索すると同時に、
 アートや文化などを楽しみながら
 茶文化に触れ興味をもっていただくイベントです♪
 煎茶、玉露、抹茶を
 2日間合計で延べ約1万人へご提供する「1万人の大茶会」など、
 盛りだくさんの内容です!
 京都やましろ観光大使のAKB48総監督 横山由依さんも登場☆
 ☆詳しくはお茶の京都博のホームページをご覧ください
  http://ochahaku.kyoto/event/mainevent.php?eid=71

 ≪エリアイベント≫

 ◎八幡市市制施行40周年記念イベント『Chazz in 石清水八幡宮』
 (10月9日(月・祝)10:30~16:30予定 石清水八幡宮境内)

 お茶(Cha)とジャズ(Jazz)を融合させた
 「新たなお茶の楽しみ方」を提案するイベントです♪
 国宝石清水八幡宮を舞台に、
 八幡市産のお茶をいただきながら、
 関西で活躍するアーティストのジャズ演奏を楽しめます☆
 ☆詳しくは特設サイトをご覧ください。
  https://cocolo.jp/chazz/

 ◎お茶の京都・食の祭典~JOYOフードフェスティバル~
  (10月29日(日)10:00~16:00
  城陽五里五里の丘(京都府立木津川運動公園))

 日本茶800年の歴史を担ってきた宇治茶の「味」と
 地元の「食文化」の真髄を
 一人でも多くの人に体験いただくイベントです♪
 山城のお茶と食を一堂に集めた、地域最大の食の祭典です!
 ☆詳しくはお茶の京都博のホームページをご覧ください
  http://ochahaku.kyoto/event/detail.php?eid=146

 ◎茶畑ビューイング2017
  (10月21日(土)~12月3日(日)予定
  京都府和束町石寺、白栖ほか)

 山腹まで続く茶畑、辺り一面に広がる茶畑、
 アート作品と共に楽しむ茶畑。
 茶畑を眺めながらの一服など、
 様々な角度から茶畑景観に浸っていただきます♪
 ☆詳しくはお茶の京都博のホームページをご覧ください
  http://ochahaku.kyoto/event/detail.php?eid=79

 ≪市町村イベント(UJI-CHA Fair 2017)≫

 ◎観月の夕べ
  (10月7日(土)・8日(日)17:30~21:00
  けいはんな記念公園 水景園)

 日本庭園で楽しむお月見イベントです♪
 野外音楽会や月のアート展、天体観測など…お茶席もあります☆

 ◎第29回城陽茶まつり
  (10月15日(日)9:30~15:00 荒見神社)

 古式に則った口切りの儀のほか、
 抹茶と煎茶のおいしい淹れ方教室、抹茶席など、
 様々なお茶を味わって体感してください♪

 ◎宇治田原ふるさとまつり
  (10月15日(日)10:00~15:00 宇治田原町総合文化センター)

 希有な宇治田原産の最高級茶葉を使用し、
 お茶を知り尽くした名人が心を込めて淹れるお茶のおもてなしなど、
 日本緑茶発祥の地でお茶尽くしの一日を堪能してみませんか?

 ◎八幡市市制施行40周年記念「やわた農業まつり」
  (10月29日(日)10:00~16:00 八幡市役所 分庁舎前)

 八幡市内農業団体等による、野菜、花き、加工品等の販売、
 水出し碾茶のふるまいなどが行われます♪

 ☆詳しくは京都府のホームページをご覧ください。
  http://www.pref.kyoto.jp/yamashiro/ocha/news/ujichafair2017.html



■」コラム「茶の記憶」 第60回
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 前回でも取り上げた『僊林(せんりん)』には、
 台付きの天目で濃茶を練る時のお茶の量として、

 凡(およ)そ、無上は五すくい、別義は七杓、
 しかるといえども、なおも少なくは入るべし。

 とあります。
 これをみると、何人分のお茶を練るものかはわかりませんが、
 無上の場合が五杓で別儀が七杓と、無上の方が二杓も少ないことから、
 無上の方が別儀よりも味が濃かったのではないかとみられます。

 これは、前回取り上げた『分類草人木』や『僊林』に、
 別儀が無上よりも、色を重視し蒸し加減を控えめにしたために、
 味が薄めになった、とあることとも一致します。
 別儀を飲む場合には、
 無上よりも二杓分も茶の量を多くしないことには、
 味の濃さがちょうどいいものにならなかったのではないでしょうか。

 宇治の抹茶は、
 戦国期に誕生した「茶の湯」で独占的に使用されるようになりました。
 そのかわりに、宇治茶師たちは、茶人たちの要望を受けて、
 宇治茶の名に恥じない新しい抹茶を作り出すことに、
 腐心することになったのです。

 特に色をよくしようとする努力は、その後も続いたようです。
 例えば、ジョアン=ロドリゲスの『日本教会史』によると、
 酒と水その他の混合物で作られた濾し水を蒸気にして
 茶葉を蒸していたようです。
 その他、というところは、いわゆる企業秘密であったのでしょうね。
 もちろん現在では水だけを使い、
 そのようにして作られることはありません。

 確かに覆下茶園は、
 織豊期のことを書いた『日本教会史』が初見史料となりますから、
 覆下茶園の茶葉を使った「抹茶」は、
 この時期に登場したことになります。
 しかし、現在の「抹茶」のように、
 肥料を大量に施すなどの茶園管理をし、
 覆下茶園の茶葉を煎茶よりは遅い時期に摘み、水だけで蒸して、
 揉まずに乾燥させる、という製造工程に落ち着くまでには、
 まだかなりの時間が必要であったものとみられます。
 なお中世の史料には、抹茶の原料である「碾茶」の語はみられません。

 また江戸時代の史料からは、
 クライアントである大名から、
 やれ色を青くしろ、白くしろ、
 そのためには蒸しをどうしろ、練り(再度の乾燥)をどうしろと、
 細かい要望が出されていたことも分かります。
 これに真摯に対応していたであろう、宇治茶師の苦労がしのばれます。

 これらの史料からは、
 「茶の湯」で使われるより良いお茶をつくるために、
 日々茶園で、茶工場で創意工夫をこらし、
 試行錯誤を繰りかえしていた、
 宇治茶の先人たちの姿を読み取ることができます。


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 □ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/
 □ 発行日 : 2017年10月1日
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