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宇治茶の郷メールマガジン12月号(Vol.138)
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こんにちは、宇治 茶太郎さん。
今年も残りひと月となりました。寒さが日ごとに増す時期ですが、
温かい宇治茶で心と体を温めて、忙しい年の瀬を乗り切りましょう。
≪ 目次 ≫
… トピックス …………………………………………………………………………
【1】京都府の「茶園品評会」が開催されました。
【2】「宇治茶カフェ認定店」募集中です
【3】「宇治茶カフェ スマホスタンプラリー」が終了しました。
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
○第134回 桑原秀樹さん
「焙じ茶物語」その8「焙じ茶の原料―川柳」
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≪ 本文 ≫
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【1】京都府の「茶園品評会」が開催されました。
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今年の京都府茶園品評会(主催:京都府茶生産協議会)が
次の通り開催されました。
茶園品評会は、生産者の栽培管理技術の向上を目的としており、
茶園の栽培管理状況と生育状況について審査を行います。
<2023年度京都府優良品種茶園品評会>
11月8日(水)綴喜(八幡市、京田辺市、井手町、宇治田原町)
11月10日(金)京都・宇城久(京都市、宇治市、城陽市、久御山町)
11月15日(水)相楽(和束町、南山城村、木津川市)
11月17日(金)丹後・中丹(京丹後市、綾部市、福知山市、舞鶴市)
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【2】「宇治茶カフェ認定店」募集中です
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宇治茶の郷づくり協議会では、
おいしい宇治茶のメニューがそろい、
宇治茶の歴史、文化、淹れ方等の説明が受けられる
「宇治茶カフェ認定店」を募集しています。
■令和5年度宇治茶カフェ認定店募集要項■
・募集内容:「宇治茶カフェ」の認定基準を満たせるお店
・応募資格:京都府内並びに東京都特別区内に所在している店舗
・募集締切:令和5年12月15日(金)(必着)
・認定基準:
(1)3種類以上の品質のよい宇治茶が飲めるメニューを提供していること
(2)店づくり、雰囲気づくりにおいて、宇治茶をPRする演出や
工夫をしていること
(3)NPO法人日本茶インストラクター協会が認定した
日本茶インストラクターやアドバイザーなどが配置されており、
お茶の淹れ方等の説明ができること
・審査方法:「宇治茶カフェ」認定委員会により認定の適否を審査
・認定式:審査に通った場合、年1回3月頃に認定式(於:宇治茶会館)を
実施予定
・認定期間:3年間(再申請により更新、更新期間:3年間)
・認定料:30,000円
・更新料:10,000円(認定料、更新料ともに「宇治茶カフェガイドブック」
作成費用等に充当予定)
・申込方法:
認定申請書(ダウンロード)、その他添付書類として店舗周辺地図、
店舗写真(外観、店内など)、営業許可証コピー、提供メニューのコピー、
日本茶インストラクター又は日本茶アドバイザー認定証コピーを
A4縦型に統一して提出(郵送、宅配)願います。E-Mail不可。
・申込、お問合せ先:
<宇治茶の郷づくり協議会 事務局>
公益社団法人京都府茶業会議所
〒611-0021 宇治市宇治折居25-2
TEL 0774-23-7713
京都府山城広域振興局 農林商工部農商工連携・推進課
〒611-0021 宇治市宇治若森7-6
TEL 0774-21-2392
・宇治茶カフェ認定のメリット(令和5年度の例)
宇治茶カフェガイドブックへの掲載。
京なび等で通年にわたり広報。(約20,000冊作成)
宇治茶カフェスマホスタンプラリーによる
誘客(令和5年9月~令和5年11月)、
Instagramでの情報発信
<URL・書類のダウンロード>
https://www.pref.kyoto.jp/yamashiro/ocha/news/ujichacafe_ninteiten_2023.html
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【3】「宇治茶カフェ スマホスタンプラリー」が終了しました。
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9月から始まりました「宇治茶カフェ スマホスタンプラリー」が
11月30日で終了しました。
多くの方のご参加にお礼申し上げます。
抽選のうえ当選者には「宇治茶カフェ利用券」をお送りします。
(下記数値は11月24日時点のものです)
・総参加者数 668名
・スタンプ数 1,037個
■ コラム「茶の記憶」 第134回
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今月も、NPO法人日本茶インストラクター協会元副理事長 兼
元関西ブロック長の桑原秀樹さんに、
宇治製法と宇治茶についてコラムをご紹介いただきます。
「焙じ茶物語」その8「焙じ茶の原料―川柳」
川柳製の荒茶が無くなった訳
川柳製の荒茶が生産され無くなった訳の第一は茶園の品種化です。
茶業統計による茶園の品種化率は、昭和45年(1970年)29%、
昭和50年(1975年)43%、昭和55年(1980年)57%です。
品種は80%以上が「やぶきた」です。
私が茶業に入った昭和48年(1973年)当時は
在来実生(雑種)の茶園がいっぱいありました。
どの生産家も価格の良い「やぶきた」から製造を始めます。
価格の安い在来は後回しにされる為に、
終盤の茶は硬葉化した大型の在来ばかりになりました。
第二は製茶機械です。
当時の製茶機械は35k機、50k機が主流で
現在のような大型機械はありません。
どうしても、終盤の硬葉化した大型の生葉を細く揉むことが出来ず、
裏返った茶がまじる大型の軽い荒茶が出来てしまいます。
現在では99%以上が品種茶園で早生、中生、晩生が揃っているので、
硬葉化した大型の生芽自体がありません。
最終版の荒茶でも、頭柳が取れる荒茶は非常に少なくなってしまいました。
焙じ機
昭和5年(1930年)「茶業界」誌第25巻に
「藤波式ほうじ機」の広告が掲載されました。
「ほうじ機」の広告の嚆矢(こうし)です。
500匁(1875g)が凡そ10分間で焙じ上る店頭用の焙じ機です。
問屋用の大型焙じ機より
店頭用の小型焙じ機の発売の方が早かったと云う事は、
大正時代、昭和初期には、現在のように焙じ茶は産地問屋で製造され、
消費地の小売店に送られ消費者に販売されるのではなく、
産地から送られた川柳や青柳を焙じ茶原料として、
消費地小売店が製造するのが普通だった事が分かります。
明治時代に焙じ茶を作っていたのは消費者です。
大正時代から消費地小売店が焙じ茶を各店で製造するようになりました。
産地の問屋で焙じ茶を炒って、
小売店に卸すようになるのは戦後になってからの様です。
焙じ茶の製造者は、最初は消費者、次は茶小売店、
今は産地問屋へと移り変わっていったことになります。
現在の焙じ茶原料
現在、焙じ原料として使われている茶は、
刈り直し(初茶番、親子番、初茶番)と呼ばれるお茶で、
一番茶摘採後に二番茶の台を作る作業に時に刈った茶を製造したものです。
この内、一番茶の遅れ芽だけを製造したものを芽番(めばん)と言います。
一番茶を刈る時に摘採機を浮かして刈った場合、
残った一番茶の裾葉(子)と遅れ芽(子)と古葉(親)の一部を
一緒に刈って製造した刈り直しを親子番と言います。
この外、二茶の刈り直し、秋整枝の時の秋番、
春整枝の時の春番などが焙じ茶の原料になります。
川柳、青柳などの頭柳も焙じ原料ですが、
使用料は限られています。
同じ刈り直しでも、被覆をした煎茶やかぶせ後の刈り直しは、
焙じ原料としては良くありません。
焙じ色が黒く、香りが良くないからです。
露地栽培の煎茶でなるべく標高の高い産地の刈り直しが
焙じ原料として最適です。
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□ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/
□ 発行日 : 2023年12月1日
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