2021年4月号(Vol.106)HTMLメール
宇治茶の郷メールマガジン 4月号(Vol.106) |
こんにちは、宇治 茶太郎さん。
新年度を迎え、新しい生活がスタートする方も多いのではないでしょうか。 … トピックス ………………………………………………………………………… … コラム「茶の記憶」……………………………………………………………… |
【1】「宇治新茶・八十八夜茶摘みの集い」が開催されます!
この季節にしかできない宇治新茶の茶摘みや新茶をはじめとするおいしい宇治茶の淹れ方体験、手揉み茶の実演見学など、お茶にちなんだ体験や見学ができるイベントです。(今年は有料開催のイベントとなります。) イベントの詳細はコチラ 《日時》5月1日(土)10:00~15:00 |
【2】「緑茶と健康シンポジウム」が開催されます。
事前申込制ですので、興味のある方はお早めにお申し込みください。 《日時》令和3年4月15日(木)13:30~16:00
《申込方法》 Eメール申込時の記載事項 《申込期限》令和3年4月9日(金)17:00まで 《問い合わせ先》 |
【3】「親子で宇治茶レンジ」の参加者を応募対象者とした急須デザインコンテストを実施しました。上位入賞者を発表しています!
参加者から作品の写真を事務局に送ってもらい、宇治茶の郷づくり協議会のTwitterアカウント「うじちゃ~る人」に投稿し、「いいね」の数が多かった上位6名の方には、プレミアム宇治玉露50gをプレゼントしました。 上位6作品は以下のとおりです。 全ての作品はTwitter「うじちゃ~る人」アカウントやTwitterで「#親子で宇治茶レンジ」と検索いただきましたらご覧いただけます。どうぞご覧ください。
|
今月も引き続き、京都芸術大学非常勤講師の橋本素子さんにコラムをご紹介いただきます。 「中世の史料に見る茶の効能」と題した連載です。 今回は、鎌倉時代中期から後期には、お茶にはどのような効能があると認識されていたのかを見ていきたいと思います。 まず弘安六年(1283)に無住が書いた仏教説話集『沙石集』の「ある牛飼い」の話では、お茶には三つの効能があるとしています。すなわち、ある牛飼いが、僧がお茶を飲むところに出くわして聞くわけです。「それはどのようなお薬でしょうか。私どものようなものが飲むことができますか」と。すると僧は「これは三つの徳がある薬です。たやすいことです、飲ませましょう」と言います。僧が語る三つの徳=効能とは、一つめが覚醒作用、二つめが消化作用、三つめが性的に不能になるというものでした。それを聞いた牛飼いは、「ほな、そんなんいらんわ」と答えます。なぜならば、一日中宮仕えしているので、夜は大の字になって寝たいところなのに、眠れなかったら困るわけです。またたいした量の食事を食べているわけでもないのに、それが消化されてしまったら、お腹がすいて困るわけです。また性的不能になってしまったら、彼女が寄って来てくれるからこそ、なだめすかして洗濯をしてもらっているのに、それができなくなると困るわけです。この話は仏教説話集なので、僧には徳になるものであっても、俗人には失になる場合がある、と結ばれています。 そもそも漢方の考え方とは、その人ごとの、その時の症状に合わせて薬が処方されるものです。そのため、ここで僧が示したお茶の効能も、僧には合うものであっても、牛飼いにとっては合うものではなかったということになりましょうか。 また鎌倉時代後期の『金沢文庫文書』には、茶は「仙薬」であることが指摘されています。そのほか、経典を書写するための眠気覚ましに、酔い覚ましのために、あるいはデキモノ封じのために、お茶を飲むというくだりが出てきます。これらのお茶の効能は、いずれも栄西が『喫茶養生記』の中で北宋の百科事典『太平御覧』を引用して示した効能のなかに見えるものでした。 |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/ □ 発行日 : 2021年4月1日 □ メールマガジンの配信・停止:https://www.ujicha.or.jp/sato/member/ □ facebook「宇治茶love」https://www.facebook.com/ujichalove □ Twitter「うじちゃ~る人」https://twitter.com/ujicharle ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright (c) 2021 宇治茶の郷づくり協議会 All Right Reserved. |