2019年8月号(Vol.86)HTMLメール

宇治茶の郷メールマガジン
8月号(Vol.86)
こんにちは、宇治 茶太郎さん。

遅かった梅雨も明けていよいよ夏本番!
アクティブ派の方も、のんびり派の方もまずはおいしい宇治茶で喉を潤しましょう。
今月も夏の暑さに負けないホットな話題をお届けします。

目次

… トピックス …………………………………………………………………………
 【1】8月から「宇治茶カフェスタンプラリー」を開催します!
 【2】京田辺市と城陽市で開催する
    「宇治茶ムリエ講座」の参加者を募集します!
 【3】「キッズ茶ムリエ検定」のご案内!
 【4】イオンモール久御山で『夏の、ハレの日茶会』が大盛況でした!
 【5】「京都府茶品評会」が開催されました!
 【6】「宇治茶手もみ製茶技術研修会」が開催されました!
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
 ○第82回 林屋和男さん
  植物としてのお茶
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トピックス
【1】8月から「宇治茶カフェスタンプラリー」を開催します!


 3種類以上のおいしい宇治茶のメニューがそろい、宇治茶の歴史・文化・淹れ方などの説明が受けられる「宇治茶カフェ」の利用特典が付いたスタンプラリーを8月1日から実施します!

 2店舗以上ご利用いただいたお客様から、抽選で66名に、総額90,000円分の宇治茶カフェ利用券をプレゼントします☆


 この機会に、たくさんの宇治茶カフェをご利用の上、お気に入りのお店を見つけてください♪

≪実施期間≫
 8月1日(木)~12月31日(火)
≪応募締切≫
 第1次締切:10月15日(火)
 第2次締切:12月31日(火)
≪対象店舗≫
 宇治茶カフェ認定店 全37店舗
≪プレゼント≫

宇治茶カフェ利用券 当選者数 必要スタンプ数
第1次締切 第2次締切
5,000円 3名 3名 10個
2,000円 5名 5名 6個
1,000円 15名 15名 4個
500円 10名 10名 2個

☆スタンプは1店舗1個限り
※スタンプカード入手方法など、詳しくはこちら
※宇治茶カフェを詳しく紹介している「宇治茶カフェガイドブック」はこちら

【2】京田辺市と城陽市で開催する「宇治茶ムリエ講座」の参加者を募集します!


 宇治茶のおいしい淹れ方と歴史文化、お茶の種類等を学べる「宇治茶ムリエ講座」について、9月に京田辺市と城陽市で府民向け講座を開催します☆

 みなさまのお申込みをお待ちしております!

【場所】(1)京田辺市立中央公民館
    (2)城陽市立寺田コミュニティセンター(文化パルク城陽内)
【日程】(1)9月4日(水)、(2)9月26日(木)
【募集締切】(1)8月23日(金)、(2)9月13日(金)

※詳しくはこちら

【3】「キッズ茶ムリエ検定」のご案内!

 将来の宇治茶ファンを育て、子供のころからお茶に親しんでもらうために、小学校3年~6年生を対象に実施している「キッズ茶ムリエ検定」について、今年も9月末から来年の1月にかけて山城地域の4会場で実施します。

 応募等の詳細は、来月号のメルマガでご紹介しますので暫くお待ちください。

【実施予定】

日時 市町村 会場 定員
9月29日(日)13:00~16:30 宇治市 宇治茶会館 80名
10月20日(日)13:00~16:30 京田辺市 京田辺市立社会福祉センター 80名
11月9日(土)12:30~16:00 城陽市 文化パルク城陽
(関西茶業振興大会と同時開催)
80名
1月26日(日)13:00~14:30 和束町 グリンティ和束 80名
【4】イオンモール久御山で『夏の、ハレの日茶会』が大盛況でした!


 7月27日(土)・28日(日)、イオンモール久御山で、『夏の、ハレの日茶会』が開催されました!

 2日間で5,000人を超える方が来場され、会場では、水出し玉露のふるまいのほか、冷抹茶の体験や抹茶アート教室、茶臼体験、茶娘との撮影コーナー等があり、来場者は、暑い季節にぴったりの涼やかなイベントを楽しんでいました!

 また、子どもの夏休みの自由研究の題材にもなる冷煎茶の淹れ比べと宇治茶合わせのコーナーも設けられ、「夏の冷煎茶 淹れ比べワークショップ」では、(1)水出し、(2)お湯+オンザロック、(3)氷上茶葉+お湯の3種類の煎茶の入れ方を比べ、味の感覚をチャート表にまとめるもので、約50組の家族が楽しみながら宇治茶の魅力を体感していました。

【5】「京都府茶品評会」が開催されました!


 7月9日(火)・10日(水)、全国及び関西茶品評会の予選も兼ねた第37回京都府茶品評会が宇治茶会館で開催されました。

 今年は、関西茶品評会の審査会や式典が府内で開催されることもあり、府内各地の生産農家から、煎茶45点、かぶせ茶53点、玉露72点、てん茶131点と昨年を上回る計301点が出品され、茶葉の外観・香り・味などから煎茶3点、かぶせ茶3点、玉露4点、てん茶9点の合計19点が1等茶に決定しました。

 その中から、厳正な審査の結果、農林水産大臣賞には煎茶は南山城村のコーカ共同製茶、てん茶は宇治市の古川嘉嗣さんが、近畿農政局長賞には、かぶせ茶が舞鶴市の舞鶴茶生産組合岡田下支部 菱田繁政さん、玉露は京田辺市の林昭さんが輝きました。

 全国茶品評会や関西茶品評会での活躍が期待されます。

【6】「宇治茶手もみ製茶技術研修会」が開催されました!


 7月19日(金)、宇治茶製法技術保存協会による「手もみ製茶技術研修会」が、京都府茶業研究所で開催されました。

 この研修会は、「宇治茶手もみ製茶技術」(◆)を伝承し、製造技術を向上するために、毎年行われているものです。

 当日は、生産農家や茶問屋の従業員、京都府茶業研究所の研修生など59人が参加し、熟練した技術を持つ会員から指導を受け、「蒸し」から始まる「茶切り」「横まくり」「茶揃え」「でんぐり」「板ずり」等の工程に懸命に取り組む光景が見られました。

 また、7月23日(火)には、NPO法人こみねっとが実施した「宇治茶製法体験ワークショップ」に「キッズ・ジュニア茶ムリエマスター」(※)の子どもたちも参加し、保存協会の会員から指導を受けて、手もみ製茶を体験し、茶摘みをしたお茶の葉が、どのようにして淹れる時の針状の細長いお茶になるのかを体感していました。

◆「宇治茶手もみ製茶技術」
18世紀に永谷宗圓が発案。従来の製茶方法に比べ色、香り、味ともに優良だったため、全国に普及し、今日の宇治茶手もみ製法に発展。その貴重な技は、京都府教育委員会から無形民俗文化財に指定されている。

※「キッズ・ジュニア茶ムリエマスター」
「キッズ茶ムリエ検定」の成績優秀者のうち、宇治茶の普及活動等への参加を希望する者を「キッズ・ジュニア茶ムリエマスター」として認定し、宇治茶に関する深い知識・技能を身につけることで、将来のコアな宇治茶ファンを育成

コラム「茶の記憶」 第82回


 今月も、宇治茶伝道師で日本茶インストラクター協会京都府支部幹事の林屋和男さんにコラムをご紹介いただきます。

 今月は、「植物としてのお茶」の第2回です。

植物としてのお茶 林屋和男

 前回、チャはツバキの仲間だと書きました。ツバキ属の中にはチャの仲間(チャ節)・ツバキの仲間(ツバキ節)・サザンカの仲間(サザンカ節)がありますが、その中でチャの特徴はカテキン類、中でも特にエピガロカテキンがレート(EGCG)という成分を多く含むことです。カテキン類は最近健康成分としてよく取り上げられます。その中でEGCGは特に抗酸化作用や抗ガン作用が強いことで知られています。チャ節の植物には先月書いたイラワジエンシスやタリエンシスというチャに近縁の植物がありますが、いずれもチャに含まれるカテキン類が含まれています。これに対してツバキ節の植物ではカテキン類のエピカテキンを含みますが、他のカテキン類はありません。またサザンカ節の植物にはカテキン類はほとんどありません。このあたりにツバキ属の中でチャだけが薬から飲料として使われた理由がありそうな気がします。

 また、前回チャには亜種としてアッサム種と中国種があると書きました。この二つは形態的にはずいぶん異なりますから、かつては別種であるとされましたが、お互いの間で容易に雑種が出来ることで同一種の中の亜種とされています。一方チャは自分の花粉では種ができにくい自家不和合性のかなり強い植物です。このため雑種が出来やすくそれでいろんな形質を持てるとも思えます。これで熱い地帯に向くアッサム種、耐寒性を持った中国種ができたのでしょう。

 日本の茶畑の茶の木は、以前は全て実生といって種を蒔いて殖やしたものでしたから一本一本の木が性質の違うものでした。この茶園を在来種(雑種)の茶園と呼びます。一つの茶園の中で早生の木や晩生の木が混ざり摘採期を決めるのが大変でした。現在では茶園を作るのに茶の木はほとんど全て挿し木苗を植えて作ります。挿し木は母樹と呼ばれる優れた性質を持った茶の木から得た枝で作りますから、いわゆるクローンです。皆元の親と同じ性質です。チャの挿し木は難しかったのですが、ポリのシートで覆う挿し木法の完成によって茶園作りはずいぶん楽になり、品質も安定向上しました。

 茶の品種では「やぶきた」が最も有名です。品種は例えば犬でいえばチワワ、秋田犬、シェパードのように全て同じ種(犬)ですが形質が違うものです。品種改良の技術が進歩することにより、それぞれの目的に応じた数多くの品種が生まれています。

本文ここまで
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 □ 発行日 : 2019年8月1日
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