2019年10月号(Vol.88)HTMLメール

宇治茶の郷メールマガジン
10月号(Vol.88)
こんにちは、宇治 茶太郎さん。

秋の気配を感じる気持ちの良い季節となりました。
休憩やお食事、行楽のおともにもぜひ爽やかな宇治茶をお楽しみください。

目次

… トピックス …………………………………………………………………………
 【1】開催間近!!「宇治茶まつり」
 【2】秋の宇治茶イベント第2弾
    「関西お茶まつりin京都城陽」が城陽市で開催!
 【3】「キッズ・ジュニア茶ムリエマスター」が、茶香服と合組を体験!
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
 ○第84回 林屋和男さん
  植物としてのお茶
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トピックス
【1】開催間近!!「宇治茶まつり」

 10月6日(日)に府立宇治公園の橘島・塔の島を中心に、「宇治茶まつり」が開催されます。(雨天決行、荒天・増水時中止)【10:00~16:00】

 市町村の特徴ある宇治茶が楽しめる宇治茶産地めぐりやほうじ茶づくり体験、合組(玄米茶)体験で使えるお得チケットも当日販売されるほか、会場周辺の4商店街の御協力を得て、飲食やお買い物に対する特典も盛りだくさん!

 当日は、宇治茶祭奉賛会主催の名水汲上げの儀や宇治茶行列等の神事、京都文教大学主催の親子で楽しむ宇治茶スタンプラリーも実施されますのでぜひご来場ください。

※詳しくはこちら

【2】秋の宇治茶イベント第2弾
   「関西お茶まつりin京都城陽」が城陽市で開催!


 11月9日(土)に城陽市の文化パルク城陽で「関西お茶まつりin京都城陽」(関西茶業振興大会京都府大会)が開催されます。(雨天決行)【10:00~16:00】

 関西茶品評会で入賞された方々への表彰を行うとともに、宇治茶によるおもてなしのイベントを開催します!

 会場では、関西茶品評会入賞のなかなか飲めないプレミアムなお茶を味わえるコーナー(有料)や創立90周年を迎えた京都府茶業青年連合団が提供するブレンド茶等の試飲販売、抹茶アート体験、城陽市一坪茶室での抹茶と和菓子の販売の他、宇治茶お楽しみ大抽選会や茶摘み衣装の撮影体験、宇治茶バスの展示など、様々な催しが開かれます。ぜひこぞってご来場ください!

【3】「キッズ・ジュニア茶ムリエマスター」が、茶香服と合組を体験!


 9月21日(土)に木津川市役所山城支所で「キッズ・ジュニア茶ムリエマスター」の7名が茶香服・合組実習に参加しました。

 宇治茶の茶問屋が集まる木津川市を本拠に、本物のお茶を日常に広めるため活動されているグループである「CHASTAR」の川邊さんと大谷さん、そして木津川市の方から指導を受け、まず、全国茶香服大会への参加に向けた茶香服の実習を行いました。それぞれ産地の違う5種類のお茶を、茶葉に触れたり、香りや味を確かめたりして利き当てる実習ですが、プロでも難しい利き当てに頑張ってチャレンジしていました。

 後半は、5種類の茶葉をブレンドして、オリジナルなお茶を作る合組実習で、甘み・渋み・爽やかさを自分の好みにブレンドしたお茶ができ、大満足の1日となりました。

コラム「茶の記憶」 第84回


 今月も、宇治茶伝道師で日本茶インストラクター協会京都府支部幹事の林屋和男さんにコラムをご紹介いただきます。

 今月は、「植物としてのお茶」の第4回です。

植物としてのお茶 林屋和男

 前回書きましたように、チャの品種については現在数多くの品種が登録されています。それでも実際に農家が取り入れて茶園となっているのは、そう多くありません。一年生の野菜や花と違って、植えてから収穫が安定するのに数年が必要なチャは、どうしても導入するのに大きな勇気と決断が必要です。一時のはやりに乗って植えては見たけれど、収穫できるようになった頃にはそのブームが去ってしまったのでは大変です。それで導入にはどうしても安全策がとられます。これが現在の「やぶきた」優占の理由です。京都では玉露や碾茶(抹茶)があるために品種の多様化が進んでいます。農業にとって品種の極端な偏りは危険でもあります。致命的な病害虫の突然の蔓延も考える必要がありましょう。この意味からも新しい品種の研究には、経済性のみならず多様化を考えるべきだと思います。明治時代初期に多田元吉氏らが政府の命によりインドなどへ行って紅茶の品種を持ち帰り、あるいは中国種を導入して新しい品種を求めたことは忘れてはならないでしょう。これらの外来の茶が品種の多様化に少なからず影響しています。

 ただ最近のように気候変動が大きい時代には何が起こるかわかりません。チャや植物のみならず動物でも急激な環境変化にうまく対応するのは大問題となります。巨大隕石の衝突による大型恐竜の絶滅のような大事件で無くても、地球の平均気温が2?3度変わるだけで植物界には大きな変化がありえます。米が最近は北海道産のものが人気なのもこの一例でしょう。話が少し茶から離れてしまいました。言いたいことは一つのものに偏重してしまう危険を指摘したいのです。過去の環境変化は極めて長い年月をかけたものが多かったのですが、いまの変化は人の寿命の間に起こってしまいそうですね。自分では動くことの難しい植物のこと、その植物に生命を依存している動物、ひいては人間にとって二酸化炭素の問題は知らぬ顔をしてはいけない事です。そのほか遺伝子変換や原子炉などの放射性物質などの扱いは はたして科学者や政治家・官僚だけに任せておいていいものでしょうか。最後に突然大きな問題を投げかけてしまいました。このあたりで私の話を閉じます。

本文ここまで
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 □ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/
 □ 発行日 : 2019年10月1日
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