2017年10月号(Vol.64)HTMLメール
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宇治茶の郷メールマガジン 10月号(Vol.64) |
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こんにちは、宇治 茶太郎さん。
行楽シーズン到来です!ぜひ UJI-CHA Fairにお出かけください。 … トピックス ………………………………………………………………………… … 「お茶の京都博」特集…………………………………………………………… … コラム「茶の記憶」……………………………………………………………… |
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【1】宇治茶の郷づくり協議会が「京都創造者大賞」を受賞しました!
800年の歴史を持つ宇治茶の伝統を広く伝えるため、茶畑景観や茶摘み行事をはじめ、多くの関連文化資産を守るとともに、茶を楽しむ習いが世代を超えて広まるよう尽力してきた功績が称えられたものです。 当日は、授賞式参加者等を対象に「宇治茶ムリエ講座」を開催するとともに、受賞者交流会(レセプション)で宇治茶の振る舞いを行いました☆ ≪京都創造者大賞とは≫ |
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【2】全国茶品評会で京都府の出品茶が農林水産大臣賞と産地賞を獲得しました!
9月5日(火)から8日(金)までの4日間、長崎県で第71回全国茶品評会が行われました。 京都府の出品茶が、かぶせ茶・てん茶の部門において1等を独占し、農林水産大臣賞、産地賞を獲得しました! なお、褒賞授与式は、11月11日(土)に長崎県佐世保市で行われます。 ≪農林水産大臣賞受賞者≫ |
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【3】「キッズ茶ムリエ検定」の参加者を募集しています!
宇治茶の歴史などのペーパーテストや飲み分け検定により、宇治茶の物知り度を試すことができます☆
※日時はいずれも13:30~16:00 ☆申込方法など、詳しくはこちら! |
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○メインシーズン到来☆注目のイベントが続々開催!
≪センターイベント≫ 宇治茶博@文化~「宇治茶」まつり~(10月21日(土)・22日(日)10:00~16:00 宇治市内(塔の島、橘島、黄檗山萬福寺、周辺商店街ほか))
≪エリアイベント≫
お茶(Cha)とジャズ(Jazz)を融合させた「新たなお茶の楽しみ方」を提案するイベントです♪
日本茶800年の歴史を担ってきた宇治茶の「味」と地元の「食文化」の真髄を一人でも多くの人に体験いただくイベントです♪
山腹まで続く茶畑、辺り一面に広がる茶畑、アート作品と共に楽しむ茶畑。
観月の夕べ(10月7日(土)・8日(日)17:30~21:00 けいはんな記念公園 水景園) 日本庭園で楽しむお月見イベントです♪野外音楽会や月のアート展、天体観測など…お茶席もあります☆
古式に則った口切りの儀のほか、抹茶と煎茶のおいしい淹れ方教室、抹茶席など、様々なお茶を味わって体感してください♪
希有な宇治田原産の最高級茶葉を使用し、お茶を知り尽くした名人が心を込めて淹れるお茶のおもてなしなど、日本緑茶発祥の地でお茶尽くしの一日を堪能してみませんか?
八幡市内農業団体等による、野菜、花き、加工品等の販売、水出し碾茶のふるまいなどが行われます♪ |
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今月は、「宇治茶と初期「茶の湯」(4)」というテーマでコラムをお寄せいただきました。 前回でも取り上げた『僊林』には、台付きの天目で濃茶を練る時のお茶の量として、 凡そ、無上は五すくい、別義は七杓、しかるといえども、なおも少なくは入るべし。 とあります。これをみると、何人分のお茶を練るものかはわかりませんが、無上の場合が五杓で別儀が七杓と、無上の方が二杓も少ないことから、無上の方が別儀よりも味が濃かったのではないかとみられます。 これは、前回取り上げた『分類草人木』や『僊林』に、別儀が無上よりも、色を重視し蒸し加減を控えめにしたために、味が薄めになった、とあることとも一致します。別儀を飲む場合には、無上よりも二杓分も茶の量を多くしないことには、味の濃さがちょうどいいものにならなかったのではないでしょうか。 宇治の抹茶は、戦国期に誕生した「茶の湯」で独占的に使用されるようになりました。そのかわりに、宇治茶師たちは、茶人たちの要望を受けて、宇治茶の名に恥じない新しい抹茶を作り出すことに、腐心することになったのです。 特に色をよくしようとする努力は、その後も続いたようです。例えば、ジョアン=ロドリゲスの『日本教会史』によると、酒と水その他の混合物で作られた濾し水を蒸気にして茶葉を蒸していたようです。その他、というところは、いわゆる企業秘密であったのでしょうね。もちろん現在では水だけを使い、そのようにして作られることはありません。 確かに覆下茶園は、織豊期のことを書いた『日本教会史』が初見史料となりますから、覆下茶園の茶葉を使った「抹茶」は、この時期に登場したことになります。しかし、現在の「抹茶」のように、肥料を大量に施すなどの茶園管理をし、覆下茶園の茶葉を煎茶よりは遅い時期に摘み、水だけで蒸して、揉まずに乾燥させる、という製造工程に落ち着くまでには、まだかなりの時間が必要であったものとみられます。なお中世の史料には、抹茶の原料である「碾茶」の語はみられません。 また江戸時代の史料からは、クライアントである大名から、やれ色を青くしろ、白くしろ、そのためには蒸しをどうしろ、練り(再度の乾燥)をどうしろと、細かい要望が出されていたことも分かります。これに真摯に対応していたであろう、宇治茶師の苦労がしのばれます。 これらの史料からは、「茶の湯」で使われるより良いお茶をつくるために、日々茶園で、茶工場で創意工夫をこらし、試行錯誤を繰りかえしていた、宇治茶の先人たちの姿を読み取ることができます。 |
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/ □ 発行日 : 2017年10月1日 □ メールマガジンの配信・停止:https://www.ujicha.or.jp/sato/member/ □ facebookページ「宇治茶love」https://www.facebook.com/ujichalove ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright (c) 2017 宇治茶の郷づくり協議会 All Right Reserved. |