2016年3月号(Vol.45)HTMLメール

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宇治茶の郷メールマガジン
3月号(Vol.45)
こんにちは、宇治 茶太郎さん。
宇治茶の郷から春風香る宇治茶情報をお届けします。

目次

… トピックス …………………………………………………………………………
 【1】「京都府茶品評会」及び「京都府優良品種茶園品評会」褒賞授与式等
    が開催
 【2】「第3回大学対抗茶香服リーグ」が開催
 【3】「全国玉露のうまい淹れ方コンテスト大会」京都府予選会が開催
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
 ○第41回 橋本素子さん
  ~そうだ 茶摘み、行こう~
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トピックス

【1】「京都府茶品評会」及び「京都府優良品種茶園品評会」褒賞授与式等が開催

 「第33回京都府茶品評会」及び「平成27年度京都府優良品種茶園品評会」褒賞授与式が2月12日(金)、宇治茶会館で開催。

 本品評会は、府内各地で生産される茶の特質を明らかにし品質向上を図り、優良品種茶園化による地域特性を活かした栽培技術による良質茶の生産を高め、宇治茶の産地銘柄の一層の向上や茶業経営の安定化と府の茶業振興を図ることを目的に実施されています。

 今回、各品評会で入賞された方々に対し、農林水産大臣賞、京都府知事賞、大会会長賞等が授与されました。

 また、午後からは、同会場で「平成27年度茶業研究所研究報告会」も開催。

 宇治茶の生産振興を図り、宇治茶を支える覆い下茶に適した品種の育成や環境にやさしい施肥方法、今年開催予定の関西茶品評会京都大会に向けた課題について、報告会が開催されました。

【2】「第3回大学対抗茶香服リーグ」が開催

 第3回大学対抗茶香服リーグ(京都府茶業連合青年団主催)が平成28年2月14日(日)宇治茶会館で開催されました。

 本大会は、これから社会へ羽ばたく学生達に、茶香服という南北朝時代から続く伝統文化を体感し、宇治茶の素晴らしさを体感し、伝統文化を継承することを目的に実施されています。

 当日は、京都府内を中心とした9大学とオブザーバーで木津高等学校が参加し、5種5煎の聞き茶対決を行い、団体の部で京都文教大学が優勝されました。

【3】「全国玉露のうまい淹れ方コンテスト大会」京都府予選会が開催

 「全国玉露のうまい淹れ方コンテスト大会」京都府予選会が2月28日(日)、京田辺市社会福祉センターで開催。

 本大会は日本茶の最高級品である「玉露」に親しんでもらうことを目的に開催し、今年で第10回目を迎えますが、昨年に引き続き京都府予選会が開催されました。

 当日は、9歳から74歳までの男女50人が参加し、京田辺市在住の出島藤司さんが優勝し、3月13日(日)に福岡県(JR博多シティ)で開催の全国大会に参加されることとなりました。

 全国大会での優勝を期待しています!

コラム「茶の記憶」 第41回


 前回まで4回にわたり、日本インストラクター協会京都府支部幹事で、宇治茶伝道師でもある林屋和男さんにコラムを掲載いただきました。

 今月からは、京都造形芸術大学通信制大学院非常勤講師の橋本素子さんにコラムを御紹介いただきます。

 今月は、「そうだ 茶摘み、行こう」という題目でコラムをお寄せいただきました。

そうだ 茶摘み、行こう 橋本素子

 これからの4か月は、宇治茶の産地で行なわれている、皆さんが見学や体験ができる代表的なイベントである「茶摘み」「茶歌舞伎(茶香服)」「口切の儀」「高山寺献茶式」について、歴史的なお話を交えてご紹介していきたいと思います。

 今回は、茶摘みのお話です。

 近世はじめ、かの織田信長や豊臣秀吉の御成(おなり)に象徴されるように、京都のセレブなひとたちは、茶摘みの時期に宇治を訪れて、その労働の風景を見物していました。彼らは宇治茶師に依頼して自分の壺に茶を詰めてもらうにあたり、自ら宇治行き、茶摘みや製茶の様子を見ることが、一種のステイタスとなっていたようです。

 天正2年(1574)3月27日、信長は奈良に行き多門山で正倉院御物の名香「蘭奢待(らんじゃたい)」を切り取りますが、その前に宇治で「御茶」を見て、宇治茶師の森家でもてなしをうけています。秀吉は利休が切腹したすぐあとの天正19年(1591)3月1日、宇治へ「茶御見物」に来ています。これは利休亡き後でも、これまで通り宇治との関係を続けることを確認するという政治的な意味合いが含まれていたかもしれません。

 京都吉田神社の神官・吉田兼見も、天正12年(1584)3月29日に宇治を見学しています。上林家は焙炉(ほいろ)が48挺、茶こしらえの者が500人ばかりいるなど、宇治一番の繁昌でありました。それに対して森家は、上林家の三分の一の規模でした。この二つの家だけで600人を超しているわけですから、宇治全体では、この時期に数千人が働いていたことになるでしょうか。またそれを見物に来る人たちも交えての、製茶時期の宇治の町の活気が想像できます。

 江戸時代になると「宇治で茶摘み見物」は、一般にも広がりをみせます。最初の京都のガイドブックとして知られる、安永9年(1780)秋里籬島『都名所図会』をみると、「宇治里」の項では宇治茶の由来を記し、挿絵では覆下茶園で茶摘みをするひとたちの姿を描いています。つまり宇治へ茶摘みシーズンに行くと、このような茶園の風景を見ることができますよ、ということを案内しているわけです。

 現在の宇治でも、茶摘み体験や製茶見学ができます。たとえば、八十八夜の日に宇治茶会館や京都府茶協同組合センター茶園、茶業研究所では「宇治新茶八十八夜茶摘みの集い」が開催されて茶摘み体験や、製茶工場の見学ができます。この5月には、信長や秀吉の時代に思いを馳せながら、宇治で茶摘み体験や製茶工場見学、皆さまもいかがでしょうか。

本文ここまで
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 □ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/
 □ 発行日 : 2016年3月4日
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