2015年5月号(Vol.35)HTMLメール

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宇治茶の郷メールマガジン
5月号(Vol.35)
こんにちは、宇治 茶太郎さん。
今年も新茶のシーズン到来!ぜひ宇治茶をお楽しみください。

目次

… トピックス …………………………………………………………………………
 【1】いよいよ明日(5/2)「八十八夜茶摘みの集い」が開催
 【2】宇治茶レディが決定
 【3】一番茶が萌芽日を迎えました
 【4】「宇治茶歴史街道マップ(改訂版)」を作成
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
 ○第31回 小山茂樹さん
  ~ しにせ ~
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トピックス

【1】いよいよ明日(5/2)「八十八夜茶摘みの集い」が開催

 【時間】午前10時~午後3時
 【場所】第1会場 宇治茶会館・茶業センター茶園
     (宇治市宇治折居25-2)
     第2会場 京都府農林水産技術センター 茶業研究所
     (宇治市白川中ノ薗1)
 【内容】
  第1会場 茶摘み体験(自然仕立ての玉露茶園)
       美味しいお茶の淹れ方教室(有料)
       ホットプレートによる簡単な製茶体験(有料)
       「てん茶」を知ろう!体験しよう!
       ふるさと産品展示即売会
       茶の木人形の新旧名品の展示
  第2会場 茶摘み体験(煎茶園)
       宇治茶の手もみ体験
       試験茶園・製茶工場の見学・説明
       研究成果の展示・説明

 また、第1会場では「チャチャ王国のおうじちゃま」等も登場。来場者の方々には、「おうじちゃまハンカチ」(先着2,500名)をプレゼント!

 当日は無料シャトルバス(京阪宇治駅~JR宇治駅~宇治茶会館/宇治茶会館~茶業研究所)も運行していますので、皆さんのお越しをお待ちしています。

【2】宇治茶レディが決定


 4月19日(日)、宇治茶の宣伝活動をする「宇治茶レディ」の受賞式が行われ、宇治茶レディ4人が発表されました。

 グランプリには新林恵弥さんが選ばれたほか、武田彩佳さん、大谷彩乃さん、船越祐香さんが宇治茶レディとして選ばれました。

 宇治茶レディは、京都府茶協同組合の宣伝事業の一環として2010年にスタートし、宇治茶宣伝用カレンダーへの出演とイベントでのPRが主な活動で、これまでにも宇治茶の郷づくり協議会の様々な事業に御協力いただいています。

 4人は、5月2日(土)の「宇治新茶・八十八夜茶摘みの集い」で本格デビューされ、来年3月までの1年間、各種イベントや宇治茶のPR事業で活躍されます。

【3】一番茶が萌芽日を迎えました

 冬の間、固い冬芽でじっと寒さに耐えてきたお茶の芽は、京都府南部では4月上旬頃になると力強く芽吹いてきます。これを「一番茶の萌芽」といいます。宇治新茶の一番茶のお茶摘みは、萌芽から約1か月後、ちょうど八十八夜頃に始まります。

 京都府茶業研究所は毎年一番茶の萌芽日の公表「萌芽宣言」を行っており、今年は、前年より4日早い、平年より2日早い4月3日が一番茶の萌芽日となりました。

【4】「宇治茶歴史街道マップ(改訂版)」を作成

 宇治茶の郷づくり協議会では、宇治茶の歴史、文化、産業、景観などの資源を広く発信するために、「宇治茶歴史街道」を5ルート設定し、これを紹介するマップを平成22年度から作成していますが、この度、マップの充実を図るため、「改訂版」を作成しました。

 5つのルートは、次のとおりです。
 ・宇治茶の歴史と文化の道(宇治市、宇治田原町)
 ・玉露・てん茶の産地の道(八幡市、京田辺市)
 ・奈良街道とお茶の道(久御山町、城陽市、井手町、木津川市)
 ・文化的景観の茶畑の道(木津川市、和束町)
 ・緑の茶園ときらめく水面の癒しの道(笠置町、南山城村)

 山城地域の市町村や観光協会、京都総合観光案内所等に置いています。

 また、京都府ホームページの次のアドレスからも御覧いただけます。
 http://www.pref.kyoto.jp/yamashiro/ocha/1292824518382.html

 各マップにはおすすめウォーキングコースも載っています。ぜひご利用ください。

コラム「茶の記憶」 第31回


 今月も、宇治茶伝道師の小山茂樹さんにコラムを御紹介いただきます。
 今月は、「しにせ」という題目でコラムをお寄せいただきました。

~しにせ~ 小山 茂樹

 友人が夫婦で守ってきた豆腐店を閉めました。百年も続いた「しにせ」で固定客も多かったのですが、量販店との競争が厳しくなる中、早朝からの重労働に老夫婦の体が音をあげてしまったのです。代々の家業を止める決心と寂しさは、他人に決してわからないでしょう。

 さて、「しにせ」とは漢字で書くと「老舗」です。これは、明治以降に使われるようになった当て字で、元々は商人の町大坂で使われていた「仕似(しに)す」という言葉が語源になっています。「仕似(しに)す」とは文字通り「まねる、にせる」のことで、親から子へ、子から孫へ、代々家業のやり方をよく真似て守るという意味です。「親よりしにせの商ひ」(西鶴置土産)、「父は堅きをしにせとし」(根無草)、「商人は只しにせが大事ぞかし」(日本永代蔵)などと文献に登場するように、一時的な儲けに迷うことなくお客さまのご愛顧を得て永く続けるところに、仕似すことの大切さがあります。ひと言で家業を継ぐといっても、店そのものだけではありません。仕入先からの信用や従業員の協力など、すべてを受け継ぐ責任は重いものがあります。

 ところで、京都府では毎年、百年以上の歴史がある事業主を報奨しています。古いのれんを誇る「京の老舗」として、資料では昨年度まで累計約1,800社ほどが表彰されています。伝統産業が多い京都市内は別格として、府下では多くの茶業者が表彰を受けています。小社の店頭にも記念盾がありますが、府に認めてもらった名誉として、祖先への感謝とともに次世代へ家業をつなぐという励みになっています。

 いわゆる「京都商法」が評価される理由は、古い伝統の中にも新しい工夫を取り入れる技術力、そして品質第一を常に心掛けている点にあります。加えて「立派な屏風も広げすぎると倒れる」とか「お茶屋とおできはおおきくなるとつぶれる」などという例えにあるように、適正規模を守り背伸びをしない経営を守ってきたことがあげられます。

 友人の豆乳や冷奴が食べられなくなった今、代々健康を仕似すことも、「しにせ」を守る上で大切だと思っています。

コラムここまで
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 □ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/
 □ 発行日 : 2015年5月1日
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