テキストメール(Vol.133)


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      宇治茶の郷メールマガジン7月号(Vol.133)
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こんにちは、宇治 茶太郎さん。

今年も7月は例年通りか、より暑くなりそうだと言われています。
熱中症対策の水分補給を忘れずに。水出しの宇治茶がおすすめです!


≪ 目次 ≫

… トピックス …………………………………………………………………………
【1】2023年度宇治茶の郷づくり協議会の主な事業について
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
○第129回 小山茂樹さん
 蒸気船と上喜撰
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≪ 本文 ≫


★☆━ トピックス   ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━☆★
 
【1】2023年度宇治茶の郷づくり協議会の主な事業について
 
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 本年度の事業として、次の事業が行われます。

[1]宇治茶の消費拡大につながる事業

(1)「宇治茶ムリエ講座」の開催
  一般府民や企業・団体等を対象として
  急須でお茶を淹れる文化を広げるための講座を開催

  【宇治茶ムリエ講座スケジュール】
  [開催日/申込期限]
   ・7月12日(水)/7月2日(日)
   ・7月28日(金)/7月18日(火)
   ・8月31日(木)/8月21日(月)
   ・9月22日(金)/9月11日(月)
   ・9月24日(日)/9月11日(月)
   ・10月20日(金)/10月10日(火)
   ・12月10日(日)/11月28日(火)
  [全日程共通]
   茶種:玉露
   第1部:10:00~11:00 第2部:11:30~12:30

(2)宇治茶カフェの利用拡大
 ・「宇治茶カフェ スマホスタンプラリー」を継続
 ・「宇治茶カフェ」の英語版webサイトの運営

(3)小学生を対象としたお茶育「キッズ茶ムリエ検定」の推進
  【キッズ茶ムリエ検定スケジュール】
  [開催日/市町村/会場]
   ・10月22日(日)/宇治市/宇治茶会館
   ・11月11日(土)/京田辺市/京田辺市立社会福祉センター
   ・12月2日(土)/木津川市/山城総合文化センター
                (アスピアやましろ)
  [全日程共通]
   開催時間:13:30~15:30予定
   定員:40名

(4)宇治茶ムリエマスター講座
  (茶ムリエ認定者を対象とした講座を開催)
  開催時期 夏以降

(5)宇治茶イベント
  山城管内など大型商業施設での開催(年度内予定)

[2]宇治茶の郷からの情報発信

(1)「宇治茶の郷メールマガジン」の発行→毎月1回発行
  市町村、宇治茶関係機関のイベント情報等の発信

(2)フェイスブック「宇治茶LOVE」の発信→宇治茶に関する情報発信

(3)宇治茶カフェのインスタグラム等情報発信

[3]宇治茶の歴史・文化・景観を
   産地と一体になって紹介する取り組み推進

 ・市町村との連携:
  現地での宇治茶に関する体験や学習ができる活動の推進
 ・宇治茶世界遺産登録推進への支援:「宇治茶Love茶会」

[4]宇治茶に関わる認定制度の取組・支援
 ・宇治茶カフェの普及促進、良質な新規認定店舗拡大
  現在41店舗認定。令和5年度は1~3店舗を新規認定予定
 ・宇治茶カフェガイドブック製作による販売促進

[5]宇治茶関連事業との連携
・「お茶の京都」関連事業への実施・協力 等

[6]その他

引き続き皆様のご協力、ご支援をお願いいたします。



■ コラム「茶の記憶」 第129回
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今月も宇治茶伝道師の小山茂樹さんにコラムをご紹介いただきます。

「蒸気船と上喜撰」というテーマでコラムをお寄せいただきました。


蒸気船と上喜撰

イヤでござんす、ペリー殿。
1853(嘉永6)年、黒船来航の年をこんな語呂合わせで覚えた人も多いだろう。
ペリー提督率いる四隻のアメリカ軍艦が浦賀沖に現れたのは、
今から170年前の7月のことだった。
煙を噴き上げる蒸気船は
当時の人々にとって脅威そのものだったに違いない。
幕府はもちろん江戸の町は大騒ぎになった。

「泰平の眠りを覚ます上喜撰(じょうきせん)たった四杯で夜も寝られず」。
このときの様子を風剌した有名な狂歌である。
上喜撰とは高級な宇治茶のことで、
蒸気船と上喜撰、四隻(はい)の船とお茶四杯をかけたものだ。

宇治川右岸をさかのぼり、
志津川という在所からさらに山間部に入るとダム湖が現れる。
このあたりはかつて池尾(いけのお)村喜撰と呼ばれ、
平安歌人喜撰法師が隠棲(いんせい)した所だ。
「わが庵は都のたつみしかぞすむ世を
宇治(うぢ)山と人はいふなり」と詠んだ喜撰洞は
このダム湖からが近道だったが、
いまは関西電力の柵があって入れない。

江戸時代中ごろ、宇治田原郷湯屋谷の永谷宗円は、
従来の碾(てん)茶(抹茶)製法を応用して
現代に続く青製煎茶を考案した。
また製法も公開したので、栽培は全国に広まった。
なかでも喜撰で産する茶は香味に優れ、
煎茶は喜撰に限るという高い評価を得るようになった。
ところが、名が通るほどに粗悪な喜撰茶が消費地に出回り、
困った茶商は上等の喜撰茶である「上喜撰」を売り出し、
ついにはまがいものに対して
正真正銘の喜撰茶である「正喜撰(しょうきせん)」の名で対抗した。
幕末のころには正喜撰は高級煎茶の代名詞となっていたのである。

ところが、後年の茶価上昇により、
茶銘の上付け下切りが茶商によって繰り返された。
つまり値の高い茶銘を作り安い茶銘を切り捨てていったため、
正喜撰は次第に下級品へと凋落。
茶産地の喜撰も1970(昭和45)年、
関西電力喜撰山揚水発電所のダム湖に沈んでしまった。

今年はペリー来航170周年にあたる。
この事件をきっかけに、明治維新の大政奉還までを幕末と呼ぶ。
アメリカの本来の目的は捕鯨船の補給港を日本に確保するためだった。
鯨油を求めた捕鯨大国アメリカが、
今は反捕鯨でわが国を攻める。
給食の定番、鯨の竜田揚げが懐かしい世代にとって、
まさに、勝手でござんす、ペリー殿、だ。


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□ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/
□ 発行日 : 2023年7月1日
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