2014年3月号(Vol.21)HTMLメール
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宇治茶の郷メールマガジン 3月号(Vol.21) |
こんにちは、宇治 茶太郎さん。 春間近の宇治茶の郷から、宇治茶の最新情報をお届けします。 … トピックス ………………………………………………………………………… … イベント情報 ……………………………………………………………………… … 日本茶・宇治茶の世界文化遺産登録に向けて …………………………………… … コラム「茶の記憶」……………………………………………………………… |
○第9回春の大茶会「わくわく!ドキドキ!春の宇治茶フェスタ」を開催 2月8日(土)、宇治茶会館、茶業センターにおいて「第9回春の大茶会 わくわく!ドキドキ!春の宇治茶フェスタ」を開催しました。 昨年全国茶品評会が京都府で開催されたのを記念して、府内8産地から農林水産大臣賞受賞者をはじめ10人の茶名人による呈茶が行われ、玉露、煎茶、かぶせ茶、抹茶の産地ごとの特徴を、多くの方に楽しんでいただきました。 このほか、和菓子体験教室と宇治茶スイーツの販売を行う「宇治茶 de スイーツ」、陶芸絵付け体験、美味しいお茶の淹れ方教室、宇治茶の手もみ体験、ふるさと産品展示即売などが行われました。 また、新たに大学対抗茶香服リーグを実施、14大学と特別枠の2高校から119人が参加し、団体戦、個人戦のナンバーワンの座を競いました。 さらに、宇治茶伝道師で当メルマガのコラムでもお馴染みの小山茂樹さんによる御講演「茶壺に追われて~宇治茶よもやま話~」では、宇治茶やお茶の歴史などの楽しいお話を伺うことができました。 みぞれ混じり雪の中ではありましたが、お越しいただいた約1,000人の方に宇治高級抹茶を使用した「ホットグリーンティー」を振る舞い、宇治茶づくしの一日を楽しんでいただきました。 |
~日本茶のふるさと「宇治茶生産の景観」を世界文化遺産に~ 日本茶のふるさと「宇治茶生産の景観」をコンセプトとして様々な取組がすすめられていますが、今回、京都府山城広域振興局が主催で、「日帰りツアー」と「フォトラリー」を実施することとなりました。 【1】宇治茶の魅力に触れる日帰りツアー 宇治茶の世界遺産候補地を訪れ、「お茶名人」との語らいや「ほんまもん」の宇治茶・スイーツが味わえる日帰りバスツアー2コースを企画。 ◎宇治・宇治田原コース ◎木津川・和束・南山城コース 企画:京都府山城広域振興局(電話:0774-21-3229) 詳しくは、こちらから |
【2】宇治茶と世界遺産候補地をたずねてフォトラリー このたび、京都府山城地域の7市町村・16地域を構成資産とする、文化庁への提案書がまとめられました。 これらの候補地を巡って写真を送っていただき、世界文化遺産登録を目指す「宇治茶」を感じてみませんか。 ご参加いただいた方には、宇治茶やスイーツのプレゼントをご用意しています。 期間:3月4日(火)~5月31日(土) 読者の皆さんもぜひご参加いただき、フェイスブックやツイッター等で「宇治茶」の魅力をどんどん発信してください。 詳しくは、こちらから |
○日本茶・宇治茶の世界文化遺産登録検討委員会(第4回)を開催 2月24日(月)、京都市内で日本茶・宇治茶の世界文化遺産登録検討委員会(第4回)(委員長:金田章裕京都大学名誉教授)が開催され、コンセプトや構成資産などを記した提案書をまとめました。 提案書では、資産名称を「日本茶のふるさと『宇治茶生産の景観』」とし、本資産は、京都府南部の山城地域において、その茶生産及び当地域の風土により形成された景観地で、日本茶業の理解のために欠くことができない重要な茶生産の景観であり、当地域は、中世以来の茶生産の技術的な革新により現代の日本茶を代表する「抹茶」、「玉露」、「煎茶」を生み出した「日本茶のふるさと」であると記しています。 また、「宇治茶生産の景観」は、「緑茶生産の伝統と革新の歴史」、「日本茶生産を特徴づける土地利用」、「日本茶生産の景観の類型」、「喫茶(きっちゃ)文化との関連」という点において、緑茶としての独自の発展をとげた日本茶の歴史とそれに関わる多様な喫茶文化を雄弁に物語る無二の茶生産の景観としています。 構成資産には、宇治市「中宇治、白川」、城陽市「上津屋」、京田辺市「飯岡」、木津川市「上狛」、宇治田原町「湯屋谷、奥山田、郷之口」、和束町「原山、釜塚、石寺、撰原、湯船」、南山城村「田山、高尾、童仙房」の計7市町村・16地域を選んでいます。 このほか、京都府と市町村は文化財保護法に基づく重要文化的景観の選定や、景観法に基づく景観計画等の手続きを順次進めていく方針であることも示されました。 今後は、京都府議会委員会に報告した後、京都府知事に提出し、文化庁と協議を進めることとしています。 |
今月からは、元NPO法人日本茶インストラクター協会副理事長兼関西ブロック長で、現同京都府支部副支部長である桑原秀樹さんにコラムをご紹介いただきます。 『昔の抹茶と今の抹茶』の違いについて 桑原 秀樹 皆様、お世話になります。桑原秀樹、2回目の登場です。 今回は「昔の抹茶と今の抹茶」の違いについて書いてみたいと思います。 (1)品種 栄西が我が国に抹茶を伝えて以来、昭和の初期まで茶の木は全て在来実生でした。在来実生は早生と中生と晩生が混在しているため、茶の摘採適期が短く良い製品の出来る期間は非常に短期間になります。 江戸時代には宇治茶師は毎朝茶園を見回って、その日に摘めばちょうど良い茶の木に紙で目印を付けました。これを紙付け(カミツケ)と言います。昔は今よりも早い時期から茶摘みをしました。若い芽を碾茶に焙ると、葉緑素が少なく白い挽き色の抹茶になります。「なになにの白」という茶銘が多いのはそのためです。 また、品種がなかった時代は、同じ碾茶の荒茶からお濃茶用碾茶とお薄用碾茶を手仕上げで選りわけていました。一芯四、五葉を手摘みした芽のうち、二葉と三葉の二枚だけがお濃い茶の原料になります。この葉の中でも葉の脈、葉の先、葉の元は駄目です。二枚の葉の中央部の葉肉のみがお濃茶になります。しかし、現在では荒茶の段階でお濃い茶用荒茶とお薄用荒茶に分けます。現在、同じ荒茶からお濃茶用とお薄用を選り分ける技術は伝えられていません。 宇治では昭和6年頃から東宇治の平野甚之丞が品種の選抜を始めました。それに続いて昭和9年頃から小倉の小山政次郎が、また昭和14年頃より京都府茶業研究所が品種の選抜を始めました。現在、宇治の碾茶、玉露の品質が日本一でいられるのは、平野さんが選抜した「あさひ」「こまかげ」、小山さんが選抜した「さみどり」、京都府茶業研究所が選抜した「ごこう」「うじひかり」などの宇治品種のお陰です。 現在では京都府の茶園の約95%が品種園です。品種のおかげで摘採適期に摘める茶が多くなり、非常に早い時期の茶摘みも、雨の日の茶摘みもなくなりました。 |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/ □ 発行日 : 2014年3月4日 □ メールマガジンの配信・停止:https://www.ujicha.or.jp/sato/member/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright (c) 2014 宇治茶の郷づくり協議会 All Right Reserved. |